9月に千葉に上陸した台風15号に続き19号が広い範囲で大雨を降らせまた、河川の氾濫により甚大な被害が出ました。90名の死者・行方不明者の方々と共に被災をされた方々に心よりお見舞いを申し上げます。自然の力の大きさを知ると共に地球の温暖化がとても心配になってしまいます。台風が上陸した10月12日土曜日に東海・関東地方では公共交通機関などは計画運休などの処置がとられました。これにより、飲食店、店舗が軒並み休業をすることとなりました。我々は名古屋の台所としてこの日も休むことなく営業をしておりましたが、帰り道は驚くほどに閑散としていました。
今月残念ながら社員一名退社となりました。当社の働き方を改善してゆく必要があると実感しております。また、嬉しいお知らせがあります。2人の社員がマンション・自宅を購入そして一人が第2子が誕生しました。若い世代が自立をして、また次の世代をつないでゆくことを実感しました。石橋青果は、これからもっと働きやすく、未来に向けて安定して皆が生活の糧を得られるようにしてゆかねばならないと改めて決意をしました。
近年の台風等の気象条件を考えるとやはり地球の温暖化ということは否定ができないと私は感じています。温暖化の根本にあるのは経済の発展ということでありその根底にあるのは人間の幸福です。現在は、水道をひねれば水が出て、スイッチ一つで明かりが灯る。更に、車に乗って自分が思うままに相当に速いスピードで目的地に到着することが可能になっています。産業革命からの100年以上加速度的に我々は便利さを手に入れました。森林伐採など人間が地球に手を加えているのは周知の事実です。温暖化した地球を元通りにするには相当な負担を人間は強いられることを覚悟しなければならないと思われます。ちょっとそこまでと車を利用していたのをやめる。寒い、暑いと言って冷暖房を利用しない。このような我慢をある程度することが予測されます。この我慢を人間ができたとすると今度は経済が大きく沈下していくのだろうと思われます。ここで思うのが人間の幸福とは何か?ということです。やりがいがある仕事を持ち充実して日々を送れること、健康な体と必要なお金があること、良き人間関係で心豊かに生活をすることができる。こうした幸福観は、経済が成長するということを前提に作られてきました。現在日本を含め多くの国が高齢化を迎えどのように経済を維持そして上げてゆくのかということが課題になっています。私は、人間という生き物が幸福に生きるということを考えるにあたり経済の発展を前提としてはいけないのかもしれないと思い始めています。自然に優しい社会、地球という資源を後世の世代に残す社会、他の動物とも共生できる社会などと価値観をこれから何十年もかけて変えてゆく必要があると思います。今、人間は地球があたかも自分たちの所有物の様に利用をしていますが、古代から虫は住み、深海には今でも古代から生き続ける魚がいます。地球は我々人間だけ物のではないという認識を持つと価値観が違ってくると思います。では、経済発展なしに本当に幸せになれるのかと問われると全く自信がありません。しかし、今のままでは人間は後世へ美しい地球を渡してゆくことが難しいと気づきはじめていると思います。最後に食物連鎖を考えるとゲノム操作した遺伝子組み換えの食物を食べることには大変な疑問に感じています。遺伝子組み換えによる農業を認めないこと、これも地球を守る一環だと思うのです。
2019年9月
まずもって台風15号で大変な被害のあった千葉の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。2週間以上も電気がない生活というのは本当に大変だと思います。早い復興を祈るばかりです。昨年に静岡で加来所長が体験した1時間程度の停電でも何ともしようがなかったのに長期に渡ることを考えると何か対策をしなければと思います。ハイブリット車を営業車にして災害時には通信環境だけでも対応できるようにすべきかな?
令和元年の夏も本当に暑い日が続きましたが、このところやっと涼しさを感じる朝夕になりました。入荷は少し寂しい状況で相場もトマト・きゅうりを中心に少し高いなという感じです。しかし、例年であるともっと高値をつけてもおかしくないような入荷量じゃないかなという感覚です。末端が売れていないのかと疑ってしまいます。
嬉しい報告が皆さんにできます。物流部の北池君が結婚し、赤ちゃんも授かったとのこと。また、岡田君が社員として今後石橋青果に協力をしてくれるとのこと本当に有難いです。また、アソートの深夜メンバーとして張さんもこれから活躍が期待できます。中々採用が上手くいかない中皆様に助けて頂き石橋青果は運営でき感謝します。どなたか働き手がいましたらどうかご紹介をお願いします。金一封!出します
さて、自分の人生をよりよく生きるという事は皆が望むことだと思います。よりよく生きるとは自分が思い描いた人生を現実にすることだと思います。自分がやりたいことを他人に迷惑をかけることなく社会のためになる方法で実現する。やりたいことは我欲であり日本人は我欲ということを否定することが多いです。欲という言葉は興味や関心という言葉に置き換わると思います。今の自分にない物に興味や関心を持ちそれを手に入れたいという行動が自分を変えてゆくのだと思います。決して我欲は悪いものではなく自らを成長させるものだということです。自分が成長するために我欲を正しく育てることが必要であり、よりよく生きるということにつながります。また、自分が得意なことで生計を立てられるととても幸せだと考えます。得意なこととは天分であり、天分のツボにはまる人生はその人を輝かせることを皆が知っています。天分を見つけるには、やっていることが好きであること、やっていると楽しくてしようがなくどんどんとのめり込んでしまうこと、やり続けているとこれって自分の得意技と思えること、競争するとなぜか他人より勝ってしまうことだと思います。自分には天分が見つからないという人は、ちょっとした壁にぶつかった時にやめてしまったということが多いのではないでしょうか?目の前に出てくる壁はその人を成長させるために出てくるもので、必ず乗り越えられるから目の前に出てくるのです。諦めてしまうから天分も見つけられないという悪循環になるのだと思います。また、あれもこれもと広げてしまうから自分の天分を見失う原因になります。自分にはこれしかないと努力をし続けるからこそ自分の天分が開花するのだと思います。見ていただけ、本を読んだ知識だけでは天分は開花しません。手を汚してやってみてみるからいろんなことを気づきそれが結果として人間的な成長につながっていくのです。それが良き人生を送るということになるのだと思います。
石橋青果は皆の会社であり、ひとり一人が自分の良き人生を送る舞台としたい。
良き人生には良き考え方を身に着けることが大切です。思風塾に参加してください。
6月
梅雨に入る時期は日本列島において南から梅雨入りというのが例年ですが今年は中部・関東が梅雨入りしているのに九州の一部また関西が梅雨入りをしていないという現象が生まれました。地球の環境が大きく変化して気象状況は我々の体験してきたものとは違ってきているのだと思います。子供たちの時代に住みやすい地球を残しておくことが大切だと思うのですが、経済発展だけを願う政治指導者が多いような気がします。わからない、変わらないという理由で選挙に行かない国民にも責任があると思うので、政治に対してもしっかりと向き合い、7月参議院選挙からでも皆さん投票に行ってください。
6月1日より大変にお世話になった石橋千秋さんが当社の仲間として働いてくれています。また、24日より当社の考え方、仕組みを覚えてもらうために名古屋にて働いてもらいます。この求人難といわれている時に大きな戦力です。
2013年春の採用活動は3名の学生を獲得できた年でありリーマンショックの影響で14年卒までは就職氷河期と言われた年です。何とも不思議なのですがたった5年の間に採用の環境が180度の変化をしました。当社の求人の仕方も変えていかなければなりません。2021年春採用に向けてもう動き始めています。当社が人に優しくぬくもりのある会社にするためには、社員皆の協力が必要ですのでどうかよろしくお願いします。
就活をしている学生と話していて思うのですが、将来したことがわからないという子が多いのです。確かに私も学生の頃明確にあったわけではありませんが、コックとして働いた経験をいかし自分のお店を持ちたいと漠然と考えていました。だから、その夢に向かって食品卸の会社に勤めました。当社の会社説明会に来てくれた学生の方に話をするのですが、企業研究をして安定した会社を求めるのは当然のことなのですが、その会社に入って何がしたいかを考えてみてくださいと言うのです。営業がやりたいのか、経理がやりたいのか?漠然とでもいいのでと。多くの学生は自分が会社で働くというイメージが湧いていないように感じます。ただ単に時間とお金の交換をするために就職をするように見受けられます。こんなはずじゃなかったとミスマッチを起こしその会社を辞めてしまうのは時間の無駄になります。広告代理店は転職をキャリアアップと記しているところもありますが数年で退社した方をキャリアがあると認めると思えません。社会人は自分のために頑張っても誰も点数をくれません。相手のために100点のサービス・商品を与えないとお金はいただけません。学生から社会人は大きなステージの変化なのだと話をします。学生の皆には、このステージを変える時だからこそ、今深く深く考えてくださいと伝えています。
当社は大きな会社ではありません。でも、社員ひとり一人が、ぬくもりと達成感を感じられるような会社にしたいと考えています。だから、目標設定もトップダウンではなく皆に決めてもらっているのです。会社が大きくなることが目的ではなくて皆が成長することによって結果として会社が大きくなることが目的なのです。思風先生は言います。「したいことがわからない時は、今与えられている仕事を真剣に取組む時である。」与えられる仕事や人間関係は色々な縁が重なって目の前に現れてきます。問題があるとしてもそれは乗り越えるべき問題であり、その問題を乗り越えてこそ人間的な成長につながってくると思います。その成長が会社の成長になるという事が石橋青果の目的の一つです。部下を支える人はその人を認めて・許して・待ってあげて欲しいのです。
2019年5月
令和という新しい時代が始まりました。5月に入り初夏というより昼間は真夏の陽気となっております。GW10連休も不足する商品はほぼなく順調に入荷し乗り切ることが出来ました。連休明けに相場が強めに推移をしましたが小売単価が上がったものは売れずに相場が下がってしまっています。生産者には申し訳ない単価が続いています。
先日44歳になる知人より癌が転移した事を聞いた。身近に居る知人だけに他人事ではない。彼自身も会社のリーダーであり事業計画などを創るに当たり数年後のことを考えるに、何のために計画するのかという事を悩むという事を話してくれた。本当に心中を察する。病気に関しては私自身が彼に対して何を言っても慰めの言葉にもならないと思う。寿命はその人によって違い生死に関して最後は神のみぞ知るという事だと考える。彼には冷静になって考えて欲しいことがある。この日本では個人と法人という人格がある。個人というのはいわゆる個人である。法人という人格があることを世間では知っているようで知らない。法人というのは一つの人格でありだからこそ会社というのは個人の物ではなく社会で生かされる会社でなければならない。そのリーダーである社長そしてそれに準ずる者は個人という人格の他に社会に対する人格があるという事を自覚しなければならない。では、仮に自分が同じ状況になった時に本当にこのような事を冷静に判断し、事業計画書を作成し続けることが出来るかは疑わしいけれど、あえて棚上げして今考える。会社が誰のものか?からはじまるのだと思う。愛読書である田辺昇一氏「成長する会社」には、企業には命があり、どんなに小さくても潰れてはならいと書かれている。通常会社というのは、オーナーがいてそこに働く人々がいる。働く人々には個人としての生活があると共にその家族がある。社員一人を採用すればその後ろには2から3名の生活がかかっているという事だ。私は、確かに石橋青果の株をたくさん持っている。しかし、この株は先代から経営の意思を受け取った証であるだけで石橋青果は私の所有物ではないと考えている。上場会社になれば公共性を帯びてくるという事は当たり前であるが石橋青果は社会=お客さんから必要とされる公共性のある会社でなければならいといつも考えている。石橋青果は社会で必要であり続けるためには、最低条件として会社は社員のものであり、社員皆がこの会社でスキルも人格も成長して会社が成長するのだと考える。だからこそ、リーダーは個人的な理由で会社の成長を止めてはいけない。常に変化する市場や環境をとらえて、会社の方向性を考えるのがリーダーの役目であり社員の成長のためとお客さんへ幸福を届け続けなくてはならない。私が会社を私物化したり、リーダーとしての役目を果たすことが出来ないと皆さんが判断した時は、働く皆さんからちゃんと指摘して欲しい。変えることが出来なければ私は潔く辞める。
現在、各部門でリーダーがいます。同様なリーダーシップが必要であるといことを彼と同様にわかって欲しいので今回このつぶやきに記しておきます。また、個人の寿命はいつか尽きるものです。しかし、会社はつぶれてはならないとなると、会社は誰かが継承し発展させ続けなければならないと考えます。皆さんが石橋青果で働くことに誇りが持つことが出来てそして、関わる子供たちが入りたいと思うような会社にしてゆきたい。このようなビジョンの下、世代のリーダーを作ってゆく時代になったなと当社を確認しています。
「幸福を届けます」という企業理念を益々進化発展してゆく人が沢山出てくることを心より願います。
2019年4月
今年の桜は10日を過ぎても場所によっては桜吹雪が舞う状態でした。3月中下旬の冷え込みは相当なものだったと思われます。4月中旬は相場が結構高くなりました。今シーズン相場安であったキャベツが2000円以上に跳ね上がった時には少し肝を冷やしましたがここにきてすこし落ち着いて来ております。10連休GWに安定した価格で荷物が集まることを祈るばかりです。皆さんGW、協力し合って何とか乗り切りましょう。
東海神栄電子工業株式会社の田中義人氏よりお話をしていただき大変に学びがあったのでここに記して自らのこれからの生き方の指針にしていこうと思っています。田中氏は大学を出てから直ぐに社長という立場を親から頂いたそうです。バブル崩壊時に会社は窮地に陥り何をやっても上手くいかないという状態の時にイエローハットの鍵山秀三氏に出会ったそうです。掃除をすると会社がよくなるという話を聞き、半信半疑で近所の神社の掃除をし始めたとのこと。神社の前には駄菓子屋があり子供が駄菓子の袋やジュース缶を放ってゴミが散乱している状態だったそうです。それから毎日出社前にゴミを拾い、草むしりを続けていたところ、気が付くと近所の方から協力者が現れられるようになったという事です。協力者により神社の手洗い場所やトイレが建て替えられ皆が綺麗に使用するようになったとのこと。そして、今では神社の敷地に石かこいまででき、社が輝いて見えていますとのこと。掃除は環境を変えるという経験をもって自ら会社で掃除をするようになったとのこと。会社にて掃除をし始めると不良品率は下がり、機械も長持ちをしてコスト減となり収益増につながったという事です。その他に社内の人間関係がとても良好となり掃除を掃除道として田中氏はとらえるようになったとのこと。更に、田中氏より興味深い事例を紹介して頂きました。あの大谷翔平さんがどうして若くして海外でも人格者として受け入れられているのか?大谷さんが花巻東一年生で立てた目標が右側の図になります。花巻東の佐々木監督は、人間性を磨くために必要なのはトイレ等の掃除であるという事を生徒に指導をしていたそうです。大谷は自らの運を引き寄せるために見ず知らずの方が落としたゴミ(運)を拾って歩くということをしていたというのです。(下の図)その行動が彼の五感を磨いたのでしょう。海外メディアにも称賛されるような人間性の形成につながっているという事を田中氏より教えて頂き大変に納得をしました。
当社でも事故が多かった時に皆で車を月一回掃除しました。事務所の掃除もやりましょうと声がけをしていました。社長である自分が自らやることが必要なのだと大変に反省をしております。自分たちがいる場を綺麗にしておくという事は絶対に必要な事です。掃除を一緒にすることによってお互いの人間性を理解し、良い人間関係で生きることができ、良き人間関係が良き人生を生きるという事になります。
掃除道を田中氏より感じ「道」という日本人の良き面の再確認をしました。
2019年3月
桜前線が北上をしてきます。暖冬といわれ続けて確かにキャベツ白菜大根は順調な出荷で依然として相場安が続いています。しかし、桜の状態を見ていると今年の開花は遅いような気がします。開花予想は1週間ほど早くなると言っていましたが、昨年と同様な時期にしか咲かないような気がします。春物の出荷も増えてきて売場も華やいでいます。
2018年度も残りわずかとなりました。皆さんのお陰で今年は利益を出すことができそうです。本当にありがとうございます。求人難のために現場では人数が慢性的に不足をしており迷惑をかけてきた一年でもありました。未来に働く人財をしっかりと確保できるように求人活動をやってまいります。
2019年も名古屋シティマラソンに会社の皆で参加をしてまいりました。これは、会社の宣伝?も兼ねて健康増進のため熊崎さんの提案で昨年よりチーム「ビシバシ成果」として有志で参加しております。当日びっくりしたのですが、物流部の渡邊順一さんも会場で会い参加していることを知りました。私は今年で7年目となりますが初めての雨の中でのスタートとなりました。しかし、気温は上がりすぎることが無くて走りやすい気温でしたので皆、昨年よりもいいタイムで走れていたようです。私自身も結構調子が良くて54分台で走ることができ、満足できる結果となりました。長嶋君そして安永君は若いだけあって5kmを20分前後のタイムで走っています。最年少の北川さんは昨年よりも5分も早くなり56分台、そして最長老の瀧さんは若い時にしっかりと走り込んでいたのでしょう、同じく56分台でのfinishでした。また、熊崎さんは初の1時間切りとなりまた来年の参加を誓ってくれました。残念だったのは、鷲見君と渡邊さんで、5k過ぎ辺りで足を痛めたようでタイムが出ていませんでしたが、それでも56分台で足り切ってしまうのは流石です。ハーフを走った岩井さんは2時間2分と好タイムで走り切っております。
私自身このマラソンを走るという事で定期的にトレーニングをするようになり、体重も70kgまでの減量に成功しました。熊崎さんが提案した健康増進にはいい結果が出ています。日曜日の出勤もあり全員の参加というのは難しいのですが、多くの方が来年のシティマラソンに参加して欲しいと思います。参加者には当社のPR用のTシャツを進呈します。また、健康増進もしくは、社内の懇親を高めるような企画を集って行っていきたいと思います。皆さんからの提案をお待ちしております。
4月1日より2019年度が始まります。来年度は上がり下がりの激しい経済になるのではと私は勝手に想像をしています。皆の力を集結してしっかりと対応していく必要です。新しい年度もどうかよろしくお願いします。
2019年2月
今年は雪が全く積もらない名古屋の冬です。2月もはつかを過ぎ日中はぽかぽか陽気になってきました。寒暖差が大きいので体調管理には皆さん気をつけてください。三寒四温という言葉は3月に使うものだと思っていましたがもうそんな陽気になっています。今年は春の訪れが少し早い気がします。大根キャベツ白菜の相場は依然と安値傾向で昨年10月の台風の影響は今の所は出ていません。この状況は食卓には優しい相場ですが、生産者には大変に厳しい状況であり若い世代における農業からの離反がとても心配です。
経済連・農協などの生産地と関わるのは卸会社であり、全国の生産地から商品を集荷することが役割です。我々仲卸がその商品の値段を決めながら仕入をしてそして専門店やスーパーに卸すというのが中央卸売市場の基本的な役割です。我々仲卸としてはどうしてもお客さんに値打ちに届けることに目を向けがちですがこれからはお客さんと共に農業のあり方を考え、生産者とも経済的に共存できるようなことを考えていかないといけないようです。需要と供給のバランスという市場原理がありますので恣意的に操作することが大変に難しいと思われます。しかし、加工用の野菜などはまだまだ安定した単価を生産者に届けられる余地が沢山あると思います。我々の出番は沢山あると思われます。
我々の仕事の開始時間は朝早く、土日祝の休みはなく学校を含み大きな枠組みと休日が異なります。また、今年のゴールデンウィークは、巷では10連休ですが市場関係者は長い連休を取ることができていないのが現状です。110日の休みがあるのですが、こうした労働環境は採用活動において大変なハンディーであり現在の採用環境ではとても苦労をしています。2008年のリーマンショックでは派遣切りなどで大変な問題になったことは記憶にあると思われますが、しかし、我々が居る野菜業界において経営環境の悪化においてリストラをした会社はほぼありません。(過剰な投資などをしたところは別ですが)こうした意味では青果業界は、安定した労働環境だと思います。また、毎日の家庭の食卓や飲食店などのテーブルに野菜は欠かせません。そして、産地に目を向けるときゅうり・トマトなどの果菜類や豆類を中心に収穫時期というのは決まっておりその時期を1日でも過ぎてしまうと育ちすぎ商品価値が大きく落ちてしまいます。我々市場関係者がいるからこそ家庭や飲食店そして加工業者の方は鮮度ある野菜を扱うことができているのです。また、生産者の利益にも大きく貢献していることは間違いないです。我々が行っている仕事は、お届けするお客さんにとって無くてならないものであると思います。我々が行っている経済行為は周りの方たちに幸福を届けているとても素晴らしい仕事です。
だからこそ、この仕事をもっともっとブラッシュアップしてゆく必要があります。運営サポートにおいては受注が販売担当者の活動を効率的にしてゆき、外食のピッキングのスピードをアップさせています。営業職はお客さんへの提案をして売場の活性化やメニューに季節感を持たせることが役割です。間違いなく商品を鮮度よく届けるのが配送の役割です。届けた売上を請求し入金の確認し、資産の管理をしていくのが総務部です。
石橋青果の社員ひとり一人はその役割においてプロとしての意識を持って仕事をしていただきたい。その為に沢山の知識と知恵が必要となり、しっかりとした行動力が無ければなりません。個々の技術を上げてゆくことは個人の成長につながり、それが会社の成長になると私は考えています。石橋青果で皆さんが成長し幸福になって欲しいと考えています。力を合わせ皆で頑張りましょう。
2019年1月
今年は暖冬傾向の昨年末より例年並みの気温となり、鍋物商材が年始より動いていると感じます。予測していたよりも落ち着いた相場でキャベツ・白菜が動いています。昨年10月の台風の時に加工業者の方が輸入野菜の契約をある程度したために落ち着いた相場であるという話も聞いております。これが事実であると、諸外国に生産を頼らねばならないのかと思うと、日本の農業の衰退が速度を増すかもと大変に心配になってきます。
私自身平成元年に石橋青果に入社して、社会人のキャリアのほとんどを依存しています。年末年始より「平成最後」という言葉が大変に聞かれます。現在産業革命が起きているという事を言われますが、その平成を振り返ると「成程」と感じずにはいれれません。
パソコンという物が出てきたのが昭和50年代の初めごろだと思います。それまではコンピュターというと現在のスーパーコンピューター並みの大きさであり高価なものであり庶民には全く関係のないものでした。パソコン(PC)はパーソナルコンピューターの略称です。私は6歳上の兄がNECのPCを買ってきたことを鮮明に覚えています。因みにその時は8ビット・・・。利用方法は限られ通信などの機能は全くありませんでした。それが、10年の間にPCと通信がつながり、PCの性能アップと通信回線の向上によりインターネットが普及し世の中が大きく変化してゆきました。CDが登場しレコード盤というのはほぼなくなりました。デジカメが登場しフィルムそして写真という物がほぼなくなりました。レコード針の会社のほとんどがなくなり、世界最大のフィルムメーカーは会社の方向性に苦しんでいるようです。変わったのは、商品だけでなく生活様式と人との関わり方も大きく変化したと言われます。昭和の人間は画一化した人間であり、働いてお金を稼ぐことに大きな価値観を感じている世代です。ゆとりの時代と言われた平成の世代は多様性の世代だといわれ、お金に大きな価値を感じず自分の時間や自分の生き方に大きな価値観を感じています。よって、若い方の消費減は社会の活性化に影響を与えています。現在20歳前後より若い方は、幼少期からタブレットやスマフォに親しみ、多様性から個人の世代だと言われているようです。部活の指導方法に疑問を感じたらそれをSNSに上げて、社会からの賛同を得る。個人の世代では当たり前なのでしょう。暴力は論外ですが先生等の批判をすることをタブーとされて育った私からすると何か違和感のある人間関係ですが、それがこれからの社会の常識になってゆくのだと思います。明治・大正・昭和の三世代を生きてきた方を私は全く考え方の違う頑固者ととらえていましたが、昭和・平成・そして新しい元号を迎えるに当たり、現在二十歳以前と共に新しい元号世代は、我々のことを全く異なった考え方の世代であるととらえるのだと思います。
先月も記しましたがここ数年の日本の変化は私の想像をはるかに超えるものになるのだろうと考えます。だからこそ、自らの原点を見直す必要があると思い、今年の私の年間テーマは、「原点と未来」としております。原点をしっかりとらえて、自分が何者であるか、自社の売り物とお客さんは誰であるのか、をしっかりと踏まえ未来を考えることが必要な一年だと考えています。AIの進化により、正しいのはどちらと聞けばAIが答えてくれると言います。しかし、我々はAIに使われてはいけない、AIをしっかりと使いこなしてゆくことが必要なのです。これからの新しい技術にも迷うことのなく、原点をしっかりととらえながら未来に臨むことのできる人物になります。
今年一年、どうぞよろしくお願いします。
2018年12月
今年の冬は、寒くなってきたというのが12月上旬からです。しかし、昨年が寒む過ぎたのもありますが、寒いという感覚が余りありません。この暖冬によりキャベツ・白菜・大根に関しては安値が続いています。昨年高かったのと正反対に今年は生産者の方に申訳無い位に安値が続いています。太平洋側に雪が降ることはなさそうなので年末年始もキャベツ・白菜・大根に関してはこのままの安値推移で行きそうです。どうか皆さん沢山の野菜を食べてください。野菜を食べることは健康にはとてもいいことですから!!
平成最後の年末年始となります。天皇におかれましては本当にお疲れ様でした。象徴という大変なお立場で、慈愛の深い眼差しで国民をいつも励まされているお姿には頭が下がります。年号はどうなるのかわかりませんが、新しい年が後少しで来ることには変わりありません。今年一年を真摯に反省して来る新しい年を良き年にしたいと思います。
来年は相当に難しい年になると思われます。10月には消費税増税が決まっており9月まではある程度の駆け込み需要があるようです。そして、2020年オリンピックの年ですが、概ねの土木工事と建設工事は19年に終了してくる見込みです。政府も駆け込み需要で終わらないように対策を立てているようですが、庶民には幸福感のない今までの好景気の中で持続的に景気拡大が続くのは私は難しいと思います。加えて、先日読んだ本に「日本の国難」(中原圭介氏著)にはアメリカがリーマンショックの引き金になったサブプライムローンと同様程度の民間債務がたまっており、利上げがなされれば2008年の様な景気後退が予測されるとのこと。来年の今頃には、派遣切りなどのNEWSが飛び交っているのかもしれません。そこまで酷くならないとしても、オリンピック後の景気減退はやはり懸念されます。我々食品業は景気に陰りがあるくらいの時が良い人材の募集時期なのかなと思っておりますので、よくないこととは思いながら少し景気が下がり傾向になってくれないかなと私自身願っております。(笑い)4月からの安倍政権の海外からの労働力の確保に期待をしており、今の労働力不足は少し解消されるのではと期待しております。今、大変だなと思いながらも人員が確保できる状態はそんなに遠くないと私自身は考えております。コンテナ洗浄事業ならびに運送事業がキックオフできるように粛々と準備をしてゆきます。
皆さんにおかれましても、今年をしっかりと内省して、来る新年に向けて決意をして頂けたらと思います。大晦日と新年はいつもの24時間であり何も変わりのない時間の経過ではあります。でも、人間は反省ができ、反省の上に改善を加え更なる成長をすることができる唯一の生き物です。良き人生を送りたいと誰しも考えているはずです。そう願うのであればその願いを現実のものにするために、自分がどうなりたいのか、将来どんな生活をしたいのかを考え、具体的にすることが必要だと思います。人間には“我欲”がありそれを抑える必要はありません。但し、我欲のままに生きるのは野獣ですので関わる人との共生をすることはちゃんと考えてください。その区切りになる時間の点が正月と考えるといいのではと思います。その時間の点を起点とするかしないかは、その人が送る人生が毎年進化するかしないかにつながるような気がします。是非皆さんにもただ単に時間的なつながりにならず、自らが成長するために起点となるような元旦をおくっていただけることを願うばかりです。
今年の残りの時間が皆様にとって有意義であり、また、新年号ができる新しい年に皆様が平和で元気になれる年になることを心よりお祈りします。
2018年11月
立冬を過ぎましたが暖かな日が多く、やっと秋が深まったという感覚です。街路樹として植えられている銀杏の木が赤く変化をしてきたところで、まだ黄色に染まっていません。台風21号と24号の影響で農作物の高騰が懸念されましたが10月の好天にも助けられ今の所、順調に入荷をしております。ここにきて野菜の価格が下落をしています。但し、2月3月は愛知のキャベツは品薄になるという予想です。11月は、三番町工場でのコンテナ洗浄事業のキックオフと名古屋から静岡の往復便が始まり、4トン車の新古車も17日に納車もされ、静岡営業所への納品と産地からの引き取りも拡大してゆきます。新規事業への試金石としてこれから色々と細かな点を検証していきたいと思います。
過去を振り返ることは自分らしくないと思いますが、平成8年6月に先代より社長の椅子に座らせていただいた当時では考えられない程の投資ができるようになりまた。投資をするためには、会社に利益の蓄積をすることが必要であり、それは、毎年利益を上げて納税して積み重ねることが必要です。「共想競進」という風土を社員全員で語り在り方を明確にした言葉ができ、「鮮度ある野菜をタイムリーにお届けします」というお客様に対しての営業指針により、お客さんに幸福を届けてきた結果が、投資ができる自己資本の積み重ねという結果になりました。社員とその家族の皆さんそして関わる方々に感謝します。
「共想競進」という言葉は、ある年のいろは研修でどんな会社であり続行けることが石橋青果らしいのか、という事を全員で話し合いをしました。相手の意見を否定することは禁止であり、お互いの意見を受け入れ成長させるというKJ法により皆の意見を集約していきました。お酒も進み、時間も日付が変ろうした頃に、一つは「お互いが相手のことを思いやって仕事をすること」もう一つは「お互いがライバルであり、絶対に負けたくない仲間」という二つの言葉に集約されてきました。相手を慮ることと相手がライバルというのは相反する言葉です。その言葉を造語として「共想競進」という言葉にまとめました。
「信頼される食品流通を創造し、鮮度ある野菜をタイムリーに価値ある価格でお届けします。」これは、わが社の理念である「幸福を届けます」という考え方を具体的な営業指針として表した言葉です。これも数年前のいろは研修での次年度の事業策定をしている時にできた言葉です。「鮮度ある野菜を」をいう事をわざわざ入れなければならなかったのは、当時の商品の仕入れの仕方が余りにも自分勝手であり顧客無視の方法であったため熊崎さんより厳しい指摘をされました。「社長は言ってことと、やっていることが違う」とそして、ずさんな仕入方を許すのではなく、お客さんが必要なものを必要なだけ仕入をして在庫を残さないことが重要なんだと・・・。当時は効率化をすることを第一に仕事を進めるとどうしても在庫を抱えて仕事をする方が良いと考えていました。その結果、我々のお客様はスーパーのバイヤーではなく、そのスーパーで買っていただく消費者が我々のお客様であるという事がハッキリとした瞬間でした。「タイムリーに」というのは必要な時に必要な量をお届けするという考え方。この考え方がリードタイムの短縮の挑戦の下になっています。そして「価値ある価格」とは、お客さんの利益・生産者の利益・自分たちの適正な利益、この三方ヨシというバランスのとれた、皆が納得できる価格を「価値ある価格」と定義しています。考え方を同じ方向にして一丸となって仕事をすることがこんなに素晴らしいことなのだと実感しています。当時いろは研修にて参加し指導をして頂いた大澤取締役には心より感謝をします。更なる挑戦をするために考え方を共有してゆきます。